※連載は終了しました。記事内の価格及びデータは連載当時のものです。
第5回:ミノルタα-7
ーソニーαにつながるミノルタ最後の高級機ー
藤井 智弘著
 デジタルの時代になって、最も影響を受けたのが銀塩AF一眼レフだろう。今までAF一眼レフを愛用していた人たちがデジタル一眼レフに切り替えたため、中古市場にAF一眼レフが溢れることになった。しかも、これから写真を本格的に始めるビギナーは、機械式のMF一眼レフを求める傾向が強く、AF一眼レフの需要は急速に下がっていった。需要が低ければ、相場も下がる。おかげでAF一眼レフは、新品希望価格とは比較にならないほど安くなった。そうした銀塩AF一眼レフの中で、今最も注目なのがミノルタα-7だ。

 2000年に登場したα-7は、背面に大型のナビゲーションディスプレイを装備し、ダイレクトフォーカスフレームセレクターを持つ姿は、これから来るデジタルの時代を暗示しているようだ。フラッグシップα-9で好評のダイヤル、レバー操作を継承し、使いやすさにこだわった作りだ。ファインダーもα-9と同じスフェリカルアキュートマットで、MF時でもピントが合わせやすい。操作性の良さと高性能は高く評価され、カメラグランプリ2001を受賞した。筆者も当時α-9のサブとして購入。小型軽量なのでスナップによく使い、大型ストロボを使う際にもシンクロターミナルを備えているのがありがたかった。

 ところが2002年まで60,000円台後半を維持していたα-7の中古相場は、デジタル一眼レフが一般化してきた2003年に急激な降下を見せる。さらに同年10月、コニカと合併してコニカミノルタとなると、相場は一瞬ながら大きく下がった。またもうひとつ注目なのが、2006年1月。これはコニカミノルタの写真事業撤退の発表した時で、やはりチャートでも相場が下がっていることがわかる。
 ところがソニーがαを復活させると、相場は上がり始めた。αマウントを継承していることでユーザーが安心したのだろうか? 06年秋以降は、平均30,000円ほどで安定している。これらのメーカーに関わる出来事が、α-7の人気のアップダウンに影響しているかどうかは定かではないが、このカメラが激動の時期を通り過ぎたのは確かだ。

 現在のα-7の魅力は、ズバリ安さだ。125,000円もした高級機が、今ではAランクでも31,500円。しかもソニーαのカール・ツァイスレンズも使用できる。デジタル一眼レフの時代だからこそ、あえてα-7に注目してみよう。使ってみると、ミノルタが真面目に作ったカメラなのがわかるはず。銀塩AF一眼レフを見直すのに、今が最適なのだ。そこにはデジタル一眼レフともMF一眼レフとも異なる世界が広がっている。

<ミノルタα-7>
2000年9月発売
発売時価格 125,000円
α-9で好評だったダイヤル、レバー操作やファインダーを受け継ぎ、当時最速のAFや、AFモードのままMFができるDMF機能を搭載。Dタイプレンズの使用で内蔵ストロボのADI調光が可能。3つまでの撮影機能登録や、撮影データメモリー機能も備えている。また無調整で超音波モーター内蔵のSSMレンズに対応している。

高級機としては小型軽量のα-7。正面のデザインは特別個性的な部分はないが、いかにもミノルタらしい雰囲気を醸し出している。グリップに見える銀色のラインは、アイスタート用のセンサーだ。グリップを握り、ファインダーを覗くだけでAFとAEがスタートする。



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正面とは打って変わり、まるでデジタルカメラのような背面。ナビゲーションディスプレイとダイレクトフォーカスフレームセレクターが目立つ。なお筆者のα-7はオプションで、AF/MFボタンを大型にし、フレームセレクターを押しやすいように凹凸のある形状に変更している。



フラッグシップ機α-9から受け継ぐダイヤル、レバー操作。露出補正ダイヤルを180度回転させることで、シャッター速度や絞り、露出補正を1/2EVと1/3EVステップの切り替えが可能。またモードダイヤルの登録3は、擬似的にSTFレンズで撮ったようなボケを作る、STFモードに設定することができる。



縦位置グリップVC-7を装着すると迫力あるスタイルに変身する。VC-7は縦位置撮影が快適にできると共に、電源をCR-123A、単3形アルカリ電池、単3形ニッケル水素電池の3種類が使用可能になる。しかもカメラ側の電池とVC-7側の電池の切り替えレバーも持つので、予備電池としても活用できる。


価格相場データ提供:フジヤカメラ店 http://www.fujiya-camera.co.jp
※  チャートグラフは、2001年から現在までのフジヤカメラ店の販売データを元に作成しています。
実際の市場の中古価格は、カメラ店により異なります。