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※連載は終了しました。記事内の価格及びデータは連載当時のものです。
第6回:
アサヒペンタックスSP
ー20世紀を代表する大衆機の王者ー
中村文夫著
アサヒペンタックスSPは世界初で初めてTTL測光を採用した35ミリ一眼レフとして、1960年のフォトキナでデビュー。1964年に発売された。どんなレンズを組み合わせても正確な露出が得られることに加え、F1.4の標準レンズ付きで52,000円という手頃な価格であったことから、発売と同時に大ヒット。Kシリーズにバトンタッチするまで、旭光学の主力商品の座を守り続けた。日本光学のニコンFが20世紀を代表するプロ用カメラであるならば、ペンタックスSPは大衆機の王者と言えるだろう。
ペンタックスSPの発売期間は1964〜1974年。10年に渡って製造が続けられた超ロングセラー機だ。製造台数は約180万台。恐らくM42マウントを採用したペンタックスの一眼レフの中で、いちばん多く製造されたのではないだろうか。そのため製造中止から33年経った今でも、中古カメラ市場にはコンスタントに商品が供給され続け、ここ5年の販売価格は8,000円前後をキープしている。これは人気がずっと衰えていないということ、そして今でも実用に耐える機能の安定したカメラであることの証明である。
ペンタックスSPを買うのときのチェックポイント
1、 電池室のチェック
SPでいちばん多いトラブルは電池室の腐蝕。古い水銀電池は液漏れを起こしやすく、電池を入れたまま長期間保存してあったカメラのほとんどが電池室の接触不良を起こしている。さらに電池が液漏れを起こすと電池蓋が錆び付いて開かなくなる。このようなカメラは、コインを差し込む溝が削れていたりと、無理に開けようとした痕跡が残っているのですぐに分かる。なおSPに使われるHBという水銀電池はすでに製造中止だが、
長谷川工作所
から、LR41ボタン電池を使うアダプターが送料込みで500円で発売されている。
露出計の受光素子に使われているCdSは経年変化に弱い部品だ。だが暗い場所に保管されていたカメラのCdSは意外と無事で露出計が作動する製品も多い。また露出計が作動しなくても、露出計なしのボディとして割り切って使う方法もある。
2、 ファインダーのチェック
このカメラには、プリズムとボディの隙間を埋める部分にモルトプレーンが使われていて、これが劣化するとプリズムの蒸着面を侵食。ファインダー視野に黒い帯が現れる。このほかモルトプレーンは、ミラーボックスや裏ぶたなどいろいろな部分に使われていて、劣化して粉状になるとスローガバナーのギヤに入り込んだりフォーカシングスクリーンを汚したりと、さまざまなトラブルを引き起こす原因になる。
3、 シャッター幕のチェック
SPに使われているシャッター幕はゴム引き布幕。経年変化でゴムが劣化すると表面にヒビが入るのですぐに分かる。まず裏ぶたを開けて目視で確認しよう。次にフィルムを巻き上げてシャッターを切る。特に1/30秒以下のスローシャッター時、スローガバナーが途中で引っ掛かることなく、ジーという音を立ててスムースに作動することが大切だ。また巻き上げレバーが途中で引っ掛かるものも要注意だ。
ペンタックスSPは、メンテナンス性の高いカメラとして有名だ。メカニズムはシンプルで合理的。少ない部品点数で各部分のメカニズムを効率よく作動させている。また使われている部品の質も非常に良く、ハヤタカメララボや長谷川工作所など、機械式カメラの修理を得意とするプロに依頼すれば、ほとんどのトラブルが解決はずだ。修理代は10,000〜20,000円くらいだが、8,000円で買ったボディに、ここまで修理代をかけるのは考え物。少しくらい値段が高くても程度の良い商品を選ぶことをお勧めしたい。
関連サイト>
ハヤタカメララボ
長谷川工作所
*日本カメラ8月号では、半世紀を迎えたアサヒペンタックス名機を特集中。
詳しくは、
こちら
日本カメラ8月号でも特集中
価格相場データ提供:フジヤカメラ店
http://www.fujiya-camera.co.jp
※
チャートグラフは、2001年から現在までのフジヤカメラ店の販売データを元に作成しています。
実際の市場の中古価格は、カメラ店により異なります。
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