※連載は終了しました。記事内の価格及びデータは連載当時のものです。
第7回:コンタックスG2
ー新品では手に入らないAFレンジファインダー機の最高峰ー
藤井智弘著
「AFレンジファインダー」というカテゴリーを作ったコンタックスGシリーズ。しかし京セラがカメラ事業から撤退して以降、AFレンジファインダー機は登場していない。
 1990年代前半に始まったライカブーム。M型ライカは新品も中古も売れに売れ、中古相場も鰻登り。書店にもライカに関する本がずらりと並び、銀座を歩けば必ずライカをぶら下げている人に出会った。ところがライカに不満を漏らす人たちも現れた。フィルム交換は面倒くさい、M6とM5以外ではAEどころか露出計すら入っていない、さらに二重合致式のピント合わせがやりにくい、レンズ交換してもブライトフレームが切り替わるだけでフレーミングしづらい、などなど。確かにライカは、AF一眼レフと比べると面倒なカメラだ。AEを持ったミノルタCLEも大人気だったが、すでに中古相場は高騰していた。「ライカのような形をした、レンズ交換式自動カメラが欲しい」という声が大きくなった。その期待に応えるかのように登場したのが、94年のコンタックスG1だ。G1は初めて「AFレンジファインダー」という言葉を作った。

 96年に登場したG2は、G1の上位機になる。チタンボディに1/4000秒シャッターや4コマ/秒の連写機能を搭載し、絞り優先AEとマニュアルが可能。もちろんファインダーはズーム式で、AFはG1よりはるかに高速で高精度。自動化したライカ型カメラが欲しかった人が一斉に飛びついた。他社にはない独特なカメラは、05年に製造終了するまで安定した人気を保った。

 安定した人気なのは、価格相場チャートを見てもわかる。平均価格を見てみると製造終了間際までじりじりと下がり、製造終了直後は1万円ほど相場が上がっている。それでも他に大きな変動は03年に一時的な価格上昇があっただけで、全体的に見れば動きは緩やかだ。これはコンタックスというブランドとカール・ツァイスレンズの人気の高さ。そしてAF、AEで使いやすく、直接的なライバル機が存在しないためだろう。

 現在、G2はAランクでも5万4000円。しかもツァイスレンズは、45mmF2が1万8000円ほど。気になるアフターサービスも、2015年3月まで補修可能だ。G2を楽しむなら今がチャンスと言える。描写力が高いビオゴン28mmや21mm。さらにライカ用では幻のレンズ、ホロゴン16mmF8を装着するのも楽しい。決して通常のレンジファインダー機では得られない魅力をG2は持っているのだ。


<コンタックスG2>
1996年10月発売 発売価格 163,000円
初のAFレンジファインダー機コンタックスG1の上位機。チタンボディを継承し、1/4000秒や4コマ/秒の高速連写を実現。ファインダーはズーム式でパララックス補正もされる。またストロボは専用のTLA200を装着することで、TTL自動調光が可能。同調速度は1/200秒以下。なおデータバックGD-2を標準装備したG2Dの発売価格は220,000円。

補修も考えれば、現在実用で手に入る唯一のAFレンジファインダー機、G2。ただし実際は完全なレンジファイダーではない。M型ライカスタイルなので、そう呼ばれているだけだ。ボディ前面のダイヤルはMF用。かつてのコンタックスIIaやIIIaを彷彿させる。



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これはノーマルのG2だが、裏ブタにコマ間データ印字機能を持ったG2Dもラインナップしていた。ファインダーはズーム式なので、レンズ交換するとファインダー内の像の大きさも変わる。向かって右上は、フォーカスモード切り替えダイヤルだ。シャッターボタン半押しだけでなく、ダイヤル中央のボタンを押してもAFが作動する。



AEロックを兼ねた電源レバーや、大型の露出補正ダイヤルがコンタックスらしさを感じる。向かって左は巻き戻しノブではなくドライブモードダイヤル。4コマ/秒の連写は、ブラケティング(ABC)時に威力を発揮する。液晶パネルやDXコードを持つなど、伝統のライカとは異なり、現代テクノロジーを感じさせるカメラだ。



G2の大きな魅力はカール・ツァイスレンズの存在だ。ボケ味や質感再現に優れ、立体感のある描写はさすがと言える。ボディ本体は560gで手にするとずっしりくるが、レンズと併せたシステムは一眼レフよりはるかに小型。AF、AEで街を軽快に、しかも高画質に撮ることができる。



撮影データ:コンタックスG2・プラナー45mmF2・絞り優先AE (絞りF2.8)・フジカラースペリア100



撮影データ:コンタックスG2・プラナー45mmF2・絞り優先AE (絞りF4)・フジカラースペリア100


価格相場データ提供:フジヤカメラ店 http://www.fujiya-camera.co.jp
※  チャートグラフは、2001年から現在までのフジヤカメラ店の販売データを元に作成しています。
実際の市場の中古価格は、カメラ店により異なります。